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2013年08月20日

第35回-うやむや

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コンサルタントをやっていて一番困るのが、長い時間と膨大な費用をかけて市場調査やクライアントサイドの技術・組織コンサルティングを行ったにもかかわらず、資料提出後に「次の一手」がうやむやになっている状態だ。

市場調査にしても、クライアントに対するコンサルティングにしても、じっくりとやれば数カ月はかかる。そしてその最終報告書は膨大な量になる。それをもって「第一次成果納品」なので、キッチリとした報告会も開催するし、その場では一応の議論もある。

当社サイドはそれに続いて請求書を送り、しかるべきコンサルティング・フィーを頂いて…「お金を貰ったならば、それで十分ではないか?」-たしかにそういう考え方もある。しかし当社は人事や営業のコンサルタントではないので、それではちょっと困るのだ。

最終報告書には対象技術の優位性がきっちりとまとめてある。もちろん良い話ばかりではないので、問題点も書いてあるが、それに対する対策案も具体的に、実現可能な内容でまとめてある。技術的な方向性の示唆、研究開発施策、営業施策まですべてを書いたにもかかわらず、話が「うやむや」になってしまう例が少なくない。

特に多いのが外資系企業の日本進出コンサル。情報伝達と意思決定の動脈が、どこかで切れているのだろう。「調査内容と施策には全面的にアグリーだが、適切な人材がいないので実現が困難」という例もあった。人材登用のアドバイスも行うと言っても、それには答えず、結局うやむやに終わってしまうことが多い。
逆のパターン、日本企業の海外市場進出でも「適切な人材がいないので」が多い。しかしそれならば何でここまで時間とカネをかけて、手間のかかる仕事を当社に依頼して来たのだろうと(仕事を貰っている立場ながら)不思議に思う。

ふたつのことが考えられる。まずひとつめが、実はそのプロジェクトは実施することが目的ではなく、その事前調査を行うことが目的だったという例。まるでお役所の「ナントカアセスメント」のようだが、驚くべきことに民間企業でもこのパターンは存在する。「とりあえずF/Sだけやって、商機アリと出ても、それはまた別の話で…」というわけだ。うーむ。不思議。

もうひとつが、当社のような外部コンサルタントが立案した技術・営業施策には従わない、という例。これはずいぶんな話だが、日本企業は経営戦略に外部の人材を絡めることに慣れていないので、見えないバリアというか、生得的な抵抗感があるのかもしれない。

しかしこんな話だかりではない。中には「第一次成果納品」後、報告会終了後に「これからが本番!」と一層アグレッシヴに動き出す企業もある。ともに海外まで出掛け、クタクタになるまで飛び回り、動き回り、売りまくり…。

我々はリタイア組が始めた商談紹介コンサルでもなければ、金融・証券出身のアナリスト集団でもない。製造メーカーの技術屋と企画屋が、働き盛りで始めた特殊な(?)ファームである。そうしたアグレッシヴな実行動でこそ真価を発揮する。どうにかそこまで(息切れすることなく)進んで欲しいと熱望している。当社サイドはどこまででもついて行くつもりだ。

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