Home > 2016年05月

2016年05月

第60回-もはや若手ではない

Welcome-to-the-Team.jpg

デザイン関係の仕事をしている家内が、興味深いブログを教えてくれた。若くして独立したフリーランスのデザイナーが、あるタイミングからパッタリと仕事が無くなってしまうという内容だ。

例えば30代半ばでどこかの会社なり、デザイン事務所を辞めて独立したとする。実はそれから5~10年くらいは結構仕事が来る。上の世代に可愛がられるからだ。同じように独立して、自分の会社を設立した先輩経営者からは「自分の若い頃を見るようだ。応援しているよ」と言われ、大中小を問わず企業クライアントの部課長さんからは「今どきホネのある若者だ。応援するよ」と言われ…しかし10年も経てば、先輩経営者は世代交代している可能性が高いし、企業クライアントの部課長さんは定年を迎えてもはやその場所にはいない。つまり発注権限、決済権限のある諸先輩方がいなくなり、いつの間にか掛かるお声が少なくなっているというわけだ。
さらに若いつもりだった自分も40代の後半、あるいは50代になり、バリバリと実務に就いている若い世代からすると、「あのトシでフリー」とか、「ちょっと感覚が古いんだよねー」などと言われてしまう。40前後ならともかく、その年齢まで10年以上フリーで来た場合、自分の看板を返上しての企業復帰も難しいだろう。そして50代、60代のフリーランスは完全に孤立してしまう…というわけだ。これはかなり厳しい状況だ。

今のコンサルタント会社を設立して来年で15年。年齢だけを言えば当社も似た状況にある。起業の時は36歳。メンバーを増やし、雑誌に広告も出してバリバリに売り出していた頃は「平均年齢40代前半。働き盛りのパワーを御社にご提供します!」と言っていたが、当然のごとく現在はプラス10~15歳である。「部課長クラスの豊富な知識とノウハウをご提供します」と売り出していた時期もあったが、いまひとつパリっとしない。
クライアント側の状況についてはまさに冒頭に書いた通り。起業当初に可愛がって頂いたマネージャークラスの方で、今でも現役という方はもうわずか数名。さすがに15年も経つと、残念ながら鬼籍に入られた方もいらっしゃる。

それでは当社も座して死を待つのみか? というと、もちろんそんなことはない。家内が教えてくれた年配フリーランス&起業者問題ブログにもその答えはあり、ポイントは「いかに若手世代と付き合うか」なのだ。今度は自分たちが先輩者として若手と組み、ある時は長年培ってきた人脈や商権、商材、ノウハウを駆使して若手に活躍して貰う。またある時は、完全に若手に任せて、むしろ教えを請う形で最新のテクニックを導入する。
「それが出来る年配者は生き残る。出来ない年配者は生き残れない」-考えていれば当たり前の話だ。もし独立せずに会社に残っていれば、40代、30代はもちろんマネージャーとして自分の子供のような20代の若手の面倒を見ている立場なのだ。
クライアントについての柔軟性も必要だ。同世代経営者のお手伝いをしたり、あるいは自分よりも下の世代に丁寧に接したり。これも企業にいる50代からすればごく当たり前のことだ。
独立起業して10年以上、うっかりするとそんな当たり前のことも忘れてしまう。これもまた起業家の盲点かもしれない。

Home > 2016年05月

Recent Comments
Recent Trackback
Search
Meta
Links
Feeds

Page Top