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2018年01月

第70回-マネージャーの説得力

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吉野屋の元社長、安部修仁氏は「伝説の男」とまで呼ばれるキャリアの持ち主だ。福岡の県立工業高校を卒業後、R&Bバンドでプロを目指し音楽活動と並行して吉野屋のバイトに。1971年、当時の店舗はまだわずか5店だったそうだ。

当時の社長の目にとまり正社員に。都内店の店長や九州本部長を経て取締役、社長へ…というのが一般的な紹介文だろう。

しかし私は安部氏の忘れられない姿がある。BSE問題で牛丼業界が荒れに荒れた2000年代初頭、2005年2月の1日限定の牛丼復活日だったか、2006年9月の牛丼販売再開時だったか、フラッグシップ店である有楽町店で安部社長自ら盛り付けを行う姿がテレビニュースで報道されたのだ。

いや、もう、これが、カッコイイ! シビれた!

社長就任から十余年、50代半ばに差しかかった一部上場企業の社長が、"あの"帽子をかぶり自ら盛り付け。しかもこれがなんとも軽やかで上手いのだ。
当時の私は自らの会社を起業してわずか3、4年。「社長」のスタイルに迷っている時期でもあった。そこで目にした安部社長の姿に「これだッ!」と思った。「現場作業から全てを経験しここまで来たが、やろうと思えば経験した仕事を誰よりも上手く出来る。社員に身をもって示すことが出来る。しかし今は社長なのでマネージメントに専念している。しかししかし、社員全員の仕事は経験しているし、今でも出来る」。こんな素晴らしい、いや、カッコイイ社長がいたのかと。

実はこの有楽町店、1980年に倒産した時に営業部長から店長に降格され配属された曰く付きの店舗でもあったそうだ。単なる「昔取った杵柄」では済まない、奥深い思いもあったのかもしれない。

当社は来月で創業16年、20周年に向けてのカウントダウンに入っているが、このマネージャーが社員に示すべき態度については、まだまだ思い悩むばかりだ…。

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