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2018年09月
第73回-未来は延長線上にしかない?
- 2018-09-10 (Mon)
- 人事・総務

「結局こういう仕事になってしまったなぁ」という観がある。そしてなるべくしてなり、もうやり直せない、やり直すつもりもないという気もしている。
今の仕事はメタル(主に銅線)と光ファイバの電線に関する仕事、その周辺デバイス、機器に関する仕事が8割、映画と音楽に関する仕事が2割くらい。この比率は起業以来もう15年以上ほとんど変わっていない。
そしてこの電気と通信、音楽と映画に対する興味は小学校入学頃に始まり、親が安心する堅実な方=電線と情報通信関係が「本業」になり、映画と音楽はどちらかと言えば「副業」になっている。
実は大学受験の時に、映画学科の理論・評論コースを受験したが二次試験で落ちてしまい、普通の大学の経営学部経営学科に進みマーケティングを専攻、電線メーカーに就職し、リクルートを経て光デバイス関係の会社に転職ののち独立、結果的にそれまでの経験をごちゃまぜにした会社をやることになった、というのが実態なのだ。いや、こんな経歴でも一応仕事になり、会社になり、15年以上も続いて家族も養えているのだから不思議と言うか、ありがたいと言うか。
ここで考えるのが冒頭で書いた「もうやり直せない、やり直すつもりもない」だ。例えば今からアパレルや飲食、スポーツ関係や印刷関係などに転職することなどあり得ないだろう(←業界は縁のなさそうなところを適当に書いています)。理由は簡単、今までのストーリーと無縁だからだ。
これは個人の職業観の違いだと思うが、見事なくらいに無関係な業種間をジョブ・ホッピングしている人もいる。多分、何らかのポイントがあって転職先を選び、異業種転職を行っているのだと思うが、私はそのようなことは行わないし、「行えない」とも考えている。
なにしろ…今の仕事では、なんと小中学校時代の記憶や経験が役立つのだ。小学校時代に作ったラジオやアンテナのこと、中学校時代に覚えた真空管の知識、なんと小学校入学前に聴いた音楽経験まで「引き出し」として有効に活用している。そもそもそんな電気や通信、ものづくりに関する興味は母親の実家が都内の町工場だったことに起因する。本当に本当に、根っこに染みついたものなのだ。
他の業種に移っても、多少は経験が生きるかもしれないが、今の仕事-電線・通信と音楽・映画-ほどはガッツリと噛み合わないのではないか。
「天職」と言うほど大層なものではないが、表題の通り、ある人の未来は延長線上にしかないのではないか。50代中盤に近づくにつれて、そんなことを考えている。仕事とその人の生きざま、経験の関係。考えれば考えるほど不思議である。私の場合はただ単に不器用なだけかもしれないが…。
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