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第9回-プロの道具

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今回はまず2つのエピソードから。

<その1>

全国区の大手メーカーから地方の中堅メーカーに転職した知人。新しいデスクにつくと、文房具が揃えてあった。しかしよく見ると、どれも「百円均一」で買ったものばかりで微妙にチャチ。手にとって見ていると、その会社の古参社員が「これがいいですよねぇ。安くてねぇ」。
そのメーカーはハイテク&超精密加工の会社。知人曰く「ちょっと違うんじゃないかと思ったんだよね…」。もちろんそれが理由ではないが、知人は結局そこを退社。

<その2>

次は数年前の私の話。「働いていたんですが学校に入り直してWebの勉強しました。主婦ですが在宅で制作をやります」という人に、試験的に仕事を出してみた。出版社関係で締め切りはシビア…だったのに、締め切り前夜に「すいません!出来てません!」の連絡。
理由を聴くと「パソコンの調子が悪く、あれがこうなって、これがああなって…」と延々言い訳。結局私が徹夜してカバーし、お付き合いはそれっきり。

この2件のポイントは? 「仕事ではニセモノ使っちゃダメ」ということです。

その1の文房具だって、仕事で使うならば「プロの道具」であるべき。精度の低い定規や切れ味の悪いカッター、書き味の悪いペンでキッチリした仕事が出来るのでしょうか? どこに出しても恥ずかしくないアウトプットになるのでしょうか?
「製造現場はちゃんとした治工具を使ってるんだから、文房具なんてどうでもいいじゃん」-ここは意見の分かれるところかもしれませんが、私はなんとなく、文房具レベルの道具からホンモノを知ることが、本業でのいい仕事にも繋がるのではないかとも考えています。
しかも「百円均一」の品物って耐久性ないですからね。壊れて買い直して、結局高くつくこともあるでしょう。某メーカーで「出荷品に使ったホッチキスの針に鉛が入っていて、グリーン調達で問題になった」という話を聴いたこともあります。

その2はSOHO時代の実態を顕す逸話(苦笑)。この人は「仕事をやる状況」に至っていませんよ。情報産業でも製造業でも流通・サービスでも、「今日はパソコンの調子が悪いから、仕事しなかった」なんていうサラリーマン、OLはいないでしょう。例えば金融関係で「今日は相場がかなり動いたけど、パソコンが不調でトレード失敗」なんて、考えられますか?
個人、在宅だとそれが通ってしまう(?)から困ったもの。キツイ言い方ですが、これでは「アマチュア」です。ビジネスの世界のレベルに達していない。

私は光工学関係と同時に映画や音楽の仕事もしていますが、あちらの世界の「プロの道具」は凄いですよ。価格も違いますが、材料、設計、安定性、耐久性が全く違う。実は私も民生用のCDプレイヤーやビデオデッキがあまりにも壊れるのにウンザリして、10年以上前から事務所でも自宅でもプロ用の機材を使っています。じっくり選べばそれほど高くない業務用機器も見つかります。10年やそこらでは全く壊れませんよ。

音楽の世界では「楽器をケチるミュージシャンに巧い奴はいない」と言われます。「永田ラッパ」のあだ名で知られる日本映画全盛期の大映社長・永田雅一は「仕込み(投資)をケチれば、上がり(売上)も少ない」と言っていました。
高いものを買えばイイ、というわけではなく、事務用品、パソコン、ソフトウェア等々、「ハードな仕事にも耐えるホンモノの道具」を見極める目を養うところから、クォリティの高い仕事は始まるように思います。

在宅やスモールオフィスで手軽に起業が出来るいま、こうした道具の問題は、うっかり陥ってしまう盲点になっているかもしれません。「見た目よりも中身」と言われますが、あえて「形から入る」ことが必要な場合もあるのです。

もっともいい道具を買って、眺めて、満足していてはダメですが。それを徹底的に使い倒すのが、「仕事」でしょう。
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