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第11回-メーカー営業の醍醐味

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製造メーカーにも「営業部」があり、商社にも(当然)「営業部」がある。両社にはそれぞれセールスパーソンがいて、当たり前だがお客様にモノを売っている。しかし私は、両社のスタンスは微妙に異なるべきと考えている。

その違いは「前工程をどこまで掌握するか」だろう。お客様からすれば「**電気工業」の営業から買っても、「**電気販売」の営業から買っても同じ…とは考えていないかもしれない。お客様の方も、メーカー営業にはちょっとした期待を懸けているように見える。

例えば既存製品のカスタマイズ。お客様サイドは材料や機能に詳しいエンジニアが出てきて、「ここをカスタマイズして欲しい」と言う。ここでメーカー営業には-たとえエンジニアではなく、事務系社員だったとしても-それなりのテクニカルな受け答え、材料の適応性や要求機能の可否に対する的を得たコメントが求められているように感じる。

エンジニア相手、購買担当者相手の場合、製造工程に対するコメントも期待されることが多い。自社の製造工程を勘案して、要求されている製品は実現性があるのかないのか、生産性、採算性、品質のバラつきなどはどうなのか、等々。「メーカー営業ならば、そのあたりに踏み込んだ話をしてくれますよね」的な期待である。
さらに納期問題が絡んだ場合は、「納期通りに出来るように、製造現場に顔が利きますよね」という期待もあるだろう(この期待に副えるかどうかは人により異なるが)。

材料、設計、工程、機能から納期まで、「製造メーカーの営業担当と直接話したのだから安心」という期待感。プレッシャーではあるが、これに応えることこそメーカー営業の醍醐味(プライド?)、という気もする。

さて、ここでポイント。事務系社員ながらメーカーの、製造工程の代弁者的に対応出来るノウハウはどうやって身に付けるか?これはもう、若いうちに現場を経験、いや現場で苦労するしかない。
製造メーカーに入社すれば、当然、「技術研修」や「製造実習」がある。しかし机上ではなく、自分で材料倉庫の管理をして、製造工程の「組み入れ」(生産計画)をして、進捗・出荷管理をして、あるときはエンジニアに「材料や製造工程わかってるのか?!」と怒鳴られ、製造現場のベテランに「無茶な納期でブチ込みやがって!!」と説教されて…この経験がすべて、そのあとのノウハウになるはずだ。

私の場合は大学ではマーケティングを専攻。「消費者行動の神話性分析」という製造業には全く無関係な卒論で卒業して、いきなり電線工場の生産管理課に配属された。上に書いたように怒鳴られ叱られたのちに、新設工場の業務設計や、マーケティングという専門的な仕事に移行した。
作業服を来て、工程の中を飛び回っていたのは丁度5年間、25歳から30歳までだが、なに、この年齢ならば吸収力バツグンで体力もある。旧軍の「新兵」ではないが、最初は下っ端で無知蒙昧でも、すべて時間が解決してくれる(笑)。
正直なところ、業界生活20年を超えたが、いまだに「あの頃」の知識、遺産で食っている部分が大きい。真剣に勤め上げた工場勤務、現場経験は一生の財産になる。

こう考えると、商社の営業でも上述したような製造の知識が豊富ならば一味違った営業が出来るだろうし、逆説的にメーカーの営業でも現場に興味がなければ、現場から得た知識がなければ…(以下省略)…ということになる。

残念なのは製造メーカーの間に「若手社員が転職してしまうから」と入社直後の工場配属を避ける傾向が見られることだ。若いうちの苦労は買ってでもしろ、は古い諺だが、工場配属を苦労と考えず、マニヤックな現場に飛び込めるチャンスとして、「工場萌え」して、いや、興味を持ってくれるような人が望ましいのだが…。
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