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第32回-氷河期の新人

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「就職氷河期」という言葉が出来たのは1992年11月だそうだ。私が新卒で入社したのは1990年4月で、大卒の求人倍率は2.77倍。我々は「バブル入社」「バブル社員」などと呼ばれていたので、わずか2年ほどでバブル崩壊で就職氷河期が到来したことになる。そして1993年の大卒の求人倍率は1.91倍まで低下している。

おなじみの新語・流行語大賞で審査員特選造語賞とやらを受賞したのが1994年。この年の求人倍率はまだ1.55倍だったが、2000年にはついに0.99倍と「どうがんばってもあぶれる大学生がいる」状態になる。2000年はITバブル崩壊の年でもあり、'90年前後の土地・金融バブル、'00年前後のITバブル崩壊と、二度のバブル崩壊を経て、日本が本当に弱い国になったことがわかる。

しかし今回はバブルの話題ではない。その就職氷河期を勝ち残った新入社員についてである。

数千人規模の電線メーカーを辞めてしまったので、入社数年くらいの新人、若手と接するのは主に二か所。ひとつは取引先の出版社などで、若手の担当者と仕事をする時、もうひとつは光工学関係の学会・研究会でかつての会社の後輩に会う時である。

ここで感じるのが、彼ら、彼女らがとても仕事が出来るということだ。

まだ入社2、3年目の社員から、予想を上回る「詰め」を行った企画書、提案書があがって来たり、そもそもその作業自体が予想の数倍の早さだったり。後者の「光工学関係の学会・研究会でかつての会社の後輩」は知識も海外経験も豊富ということが多い。

いずれについても、「自分が同じ在社年数の頃、こんな仕事をしていただろうか?」と不安になるほどの出来である。基本的に優秀なのだ。あまり褒めちぎるのも良くないが、さしあたっては「基礎体力がある」という表現が良いかもしれない。

私だけの思い過ごしなのかと思ったら、まったく同じ事を印刷関係の会社に勤める妻からも聴いた。「ここ数年の新人は優秀、というか自分たちとはタイプが違う」と。「今までの新人ならば数年経って覚えるような仕事が入社早々に出来て、コミュニケーションもしっかりしている。就職活動の時にノウハウを学ぶのかもしれないが、実社会でもそこそこに使えるレベルを習得していると思う」そうだ。やはりこれは最近の新人、若手に共通の傾向なのだろうか。

15年、20年選手はちょっと考え方を改めた方が良いかもしれない。就職氷河期以降の新人、特にここ数年に数少ない採用枠に残って入社した若手社員は、さすがに「勝ち残った」だけのことはあり、ある種のスキルを身につけている…こともあると。

もちろん全員ではないと思うし、実社会は極めて複雑なので実用にならないこともあるかもしれない。しかし「新人、若手だから」とナメてかかる…という言い方はよくないか(苦笑)、「きっと出来ないだろう、仕事も遅いだろう。そもそも入社*年目なんてのはヒコッ子で…」と色メガネで見るのはちょっと違うようだ。いい意味で彼ら、彼女らのプライドを尊重する接し方も考えた方が良いだろう。

※ 本件、企業の業種や歴史、教育方針によって差があり。異なる例を過去に書いています
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